■施工道具
・スプレーボトル:水を入れてください(※洗剤は入れないでください)
・ペーパータオル
・スキージ(プラスチック製の固めのもの)
・やわらかい布(タオル)
・ドライヤーもしくはヒートガン
・コンパウンド
・脱脂用品
(明るい色のポスターカラー:あったほうが楽)
■施工環境
・雨天、高温、ヘッドライト仕様直後、炎天下の駐車直後は避けてください。
・外気温の適温は15〜30度です。
・ホコリの舞う屋外、直射日光の当たる屋外での施工は避けてください。
・焦らず施工を行うため時間にゆとりのあるときに施工してください。
■フィルムの性質と注意事項
ヘッドライトフィルムはプロテクションフィルムと異なり伸ばしながら貼るのではなく、伸ばすと縮めるの両方を使います。型取りや施工には経験が必要ですが、あとで微調整のカットが行えますので大きめに貼ることで対処することも可能です。熱を加えることでフィルムを収縮させ、曲面へ施工を行うためヘッドライト周辺が熱に弱い素材やステッカーを貼り付けてある車などでは施工に注意が必要です。
またフィルム施工時の水分蒸発速度が非常に遅いため、施工時は曇ってしまうことが多々あります。この現象は施工技術でかなり軽減することはできますが、どちらにしても完全に曇りなく施工することは難しいため、事前にお客様への承諾が必要です。日本での確認は夏場で約2〜3週間で完全に透明になりました。冬場はより時間が必要です。

■施工手順:基礎
@
まず下準備としてヘッドライトを十分に洗浄します。虫や鳥のフンなどの付着物除去はもちろん、油分を十分に除去します。
プロテクションフィルムほどホコリには敏感ではありませんが、透明の素材に透明のフィルムを貼りますので洗浄は十分に行ってください。特に貼り付け面の上部は隙間に入ったホコリなどが水溶液を使用する過程で流れ出てくる事がありますので特にきれいにホコリを取り除いてください。
施工中に手がヘッドライト、もしくはフィルムの接着面に触れると手の油分がつく場合がありますので手もよく洗い、できるだけ触れないように心がけてください。
A
フィルムは通常のステッカーなどと比較して厚手の素材です。
フィルムのカットは通常のフィルム同様にカッターで行いますが、無理に破断させるまでカッターの刃を入れることをせず、半分程度までカッターの歯を入れることで割くようにフィルムを分離する事が可能です。
力の加減を知るために余白部分などで試しにカットしてみることをおすすめします。

■施工方法その1:あと切り
@
まずヘッドライトの洗浄を行い、
この作業時に外気温が低い場合(〜20度程度)はヘッドライトに良く暖めたタオルなどを置き、ヘッドライトのユニットを暖めておくことに加えてスプレーにお湯を入れるなどしておくと施工がスムーズになります。
A
ヘッドライトより一回り大きく切ったカラー・プロテクション・フィルムをよく水で濡らします。
この際にフィルムの接着面に触れないように気をつけてください。
@の内容同様に外気温が低い場合はフィルムも暖かいタオルなどで覆うなどして暖めておくと良いでしょう。
ただし、フィルムの剥離紙(ライナー)が紙製のためお湯の入ったバケツに入れるなどの方法で暖めることは避けてください。
B
フィルムを施工面に合わせます。
この際にシワが発生しますが、できるだけシワを小さく分散させるように配置します。
円形の場合は外周に散らせるように心がけますが、横長のヘッドライトなどで分散させる事が難しい場合には熱を加えてフィルムを伸ばすことでシワを消す施工方法をとります。
スキージを当てて水分を押し出す過程においてキズを防ぐためにスキージに柔らかい布を巻くなど、キズ対策を行ってください。
またフィルム表面にもスプレーをすることでキズをより防止する事ができます。
C
円形の場合は中央部から外に向けてスキージを強く当てて水分を押し出していきます。密着して水分が抜けない場合は最低限を剥がし、再びスプレーで水分を補充した上でスキージで水分を押し出します。

横長のヘッドライトなどは片側をスキージで固定し、フィルム全体をドライヤーで暖めて柔らかくした上で伸ばして貼ることでシワを消す事ができます。数回のやり直しは可能ですのでフィルムを伸ばし過ぎないように少しずつ施工してください。(伸ばすと熱により戻ろうとするため、施工完成後に縮みが発生する原因になります)
D
シワが大きい場合は中央から2つの小さなシワになるようにするなどでシワを消していきますが、一度スキージで押しても定着しない場合にはドライヤーなどで暖めながらスキージで水分を押し出してください。
フィルムを熱するとヘッドライトのユニットとフィルムが高温になりますので火傷にご注意ください。
E
フィルムをカットします。
カットする前にカッターの刃を折り、切れ味の良い刃先が鋭利な状態でカットを行ってください。

カットの手順は『基礎A』の通りで、レンズ面までカットをせずにカットラインをなぞります。カットラインが判りにくい場合にはポスターカラーなどの水性で後で落とせるインクのペンや細いマスキングテープなどでカットラインの目印をつけておくと失敗が少なくなります。
F
1箇所、フィルムに切れ目を入れて裂くようにフィルムの余白を剥がしていきます。
フィルムはゆっくりと剥がしていきますが、前の工程でカッターの入りが弱い(少ない)とうまく破断しない場合がありますのでスムーズに破断しない場合はその箇所をもう一度なぞってカットしてください。
G
カットが済んだフィルムのフチをドライヤーなどで十分に乾かします。
この際に浮いている部分も改めてスキージでしっかりと押さえます。
この工程のあと、理想的には半日〜1日は自然乾燥をさせてください。また施工日が雨の場合は出来れば走行を避けてください。

時間の経過の中でフィルムが再び浮いてくる場合がありますのでその際は改めてフィルムを暖め、乾かして定着を促進してください。
H
施工作業は完了です。
フィルム施工後はウインドフィルム同様に内部にわずかな空気や水分が残ることで曇りが発生する事がありますが、時間の経過の中で消えてきますので失敗や不良ではありません。
自然乾燥の中で消えてきますが、2〜4週間程度と時間がかかります。
(全ての水分や空気が消えるわけではありません)
■施工方法その2:カット済み
@
まずあらかじめカットされたフィルムをヘッドライトに当て、形状と大きさを確認します。
フィルムがヘッドライトの形状よりも小さくカットされている場合は、フィルムを伸ばしながら形状に合わせて施工することを示しています。
またヘッドライト形状によりフィルムに膨らんだ「シワ(浮き)」ができる場合は、延ばす作業と縮める作業によってこの膨らみを消してゆきます。
膨らみの消し方はDに記載しますが、大きなひとつの膨らみにせずに小さく分散させてゆくことで、膨らみを消していきます。
A
ヘッドライトの形状にカットしたフィルム、もしくはより一回り大きく切ったヘッドライトの洗浄を行い、
この作業時に外気温が低い場合(〜20度程度)はヘッドライトに良く暖めたタオルなどを置き、ヘッドライトのユニットを暖めておくことに加えてスプレーにお湯を入れるなどしておくと施工がスムーズになります。
B
カラー・プロテクション・フィルムをよく水で濡らします。
この際にフィルムの接着面に触れないように気をつけてください。
Aの内容同様に外気温が低い場合はフィルムも暖かいタオルなどで覆うなどして暖めておくと良いでしょう。
ただし、フィルムの剥離紙(ライナー)が紙製のためお湯の入ったバケツに入れるなどの方法で暖めることは避けてください。
C
フィルムを施工面に合わせます。
カット済みフィルムの場合は位置を出しやすい角のある部分から施工を始めるとよいでしょう。
今回の車両ではヘッドライトウォッシャーがあるため、その形状に合わせた切込みを基準にしてフィルムをあわせます。
そしてこの最初の「基準点」が動かないようにスキージで先端部分をスキージングし、固定してください。
D
次の基準点に合わせるようにフィルムを調整します。
この位置合わせの際にフィルムが基準点に対して短い場合には熱を加えてフィルムを延ばす作業が発生します。
フィルム全体にドライヤーやヒートガンで熱を加え、全体的にフィルムを伸ばします。この際にフィルムを掴む必要が出てきますので、その場合には手とフィルムの接着面を良く濡らしてフィルムを掴んでください。
また形状により「シワ(浮き)」が発生しますのでそのシワ(浮き)をできるだけ分散させるように場合によりイチ横方向に伸ばすのではなく、上下に回転させながら延ばしていく事が必要になる場合もあります。
E
Dの作業で発生するシワ(浮き)をできるだけ分散させて配置していきます。
大小が混在するよりもできるだけ同じ大きさのシワが複数で切る方が次の工程でシワ(浮き)を消す作業は楽になります。
前の工程に置いてフィルムを延ばした場合、再度熱を加えることでフィルムを伸ばす前の状態に戻すことが可能になりますので、延ばすことで発生するシワのできる量は後の工程に置いて対処が可能です。
F
Eの作業で発生したシワ(浮き)をスキージで押し出すように消していきます。

フィルムを暖めながらスキージを使い、できるだけシワ(浮き)を小さく左右に分散させてゆきます。
今回の場合、最初にある大きな4つのシワ(浮き)を8つ、16と分散させていくイメージです。
この作業はある程度の力を入れ、フィルムを押さえ込んで縮めていきます。シワが分散した後に定着しないような場合は熱を加えて縮ませますが、フィルムの収縮には限界があるために何度か繰り返してもシワを消す事ができない場合にはDの作業に戻り、シワの分散からやり直してください。
G
施工が済んだフィルムのフチをドライヤーなどで十分に乾かします。
この際に浮いている部分も改めてスキージでしっかりと押さえます。
この工程のあと、理想的には半日〜1日は自然乾燥をさせてください。また施工日が雨の場合は出来れば走行を避けてください。
時間の経過の中でフィルムが再び浮いてくる場合がありますのでその際は改めてフィルムを暖め、乾かして定着を促進してください。
H
施工作業は完了です。
フィルム施工後はウインドフィルム同様に内部にわずかな空気や水分が残ることで曇りが発生する事がありますが、時間の経過の中で消えてきますので失敗や不良ではありません。
自然乾燥の中で消えてきますが、2〜4週間程度と時間がかかります。
(全ての水分や空気が消えるわけではありません)



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